IT:省力化から文化創造へ(1)

私は40年前或る情報処理企業へ入社した。
その頃のコンピュータは大型機が主流で、入力は縦10cm、横20cm位の紙のカード、出力は縦30cm、横50cm位の紙であった。
コンピュータ本体は縦横高さそれぞれ2m程の立方体の金属の箱に納められていた。その周りに磁気テープ入出力装置が十数台、磁気ディスク装置が40台から50台が置かれ、カード読み取り装置が1台と数台の高速ラインプリンタが置かれていた。緑色の文字が並ぶブラウン管画面を見ながら、その画面の前にあるキーボードに、男性が何か不思議な文字列をタイプインしていた。SF(サイエンス・フィクション)のいち場面のように見えた。自分が別の惑星に迷い込んだように思ったものだ。

当時は、とても高価で高速処理のできるCPU(中央演算処理装置)に、多くの入出力装置を接続して、1台のコンピュータで大量に計算処理を行うという考え方が主流であった。

半導体の高性能化と大量生産、磁気ディスクの小型化と大量生産が進められ、将来のコンピュータは1万倍の性能を持つようになると予想されていた。そして、「世の中にそれ程計算することが有るのか?」と、懸念もされていた。

当時のコンピュータの仕様が手元に無いので、数値的な比較はできないが、直観的には、「1万倍の性能を持つようになった」と言えるだろう。

大きさは1万分の1、価格も1万分の1。入出力はひとり分の速度だが、世の中に多くのコンピュータ(PC:パーソナル・コンピュータ)が有るので、入出力の待ち時間は無い。それによって、全体で1万倍以上の性能を持つ。

コンピュータの発達はそれで終わりかと思っていたところに、PCの強敵として、スマホ(スマートフォン)が現れた。手のひらサイズのコンピュータだ。手のひらサイズでPCと同等と言ってもよい性能を持つ。

ちなみに、スマホという言葉に、IOS搭載マシンとアンドロイド搭載マシンの両方を含めるのか?、アンドロイド搭載マシンをスマホと呼び、IOS搭載マシンをiPHONEと呼んで区別するのか?現在、両方が混用されていると感じる。

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投稿者: Kimihito Ariizumi

ITから文化へ:山梨の吟遊ブロガー

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